第9章 ヒアミー
そんな冗談を言うものだから
ほんと、冗談のつもりで肩にキスを落とす
すると
傷口が緑色に輝き
見る見るうちに傷口が塞がっていく
「は?」
『へ?』
それはほぼ同時に出た声で
「おい、あのババア…寧々の治癒、口にしやがったのか」
『いや、え?でも、え!?
そんなはずは…でも…』
二人して困惑して(勝己はリカバリーガール相手にブチ切れて)いると
「なんだい、騒々しいね」
とリカバリーガールが保健室に入ってきた
「おいクソババァ!てめぇ、いくら女だからって許さねぇぞ
あ゛?!潰すぞコラ」
「物騒なこと言うね、なんだって言うんだい」
私は慌てて仲介に入る
『あ、あの私なんか治癒個性コピーしちゃってるんですが…
でも、私の個性の発動条件満たせてなくて…その…』
「あんた、コピーの個性かい?」
『そうです、先ほどの治癒、どこにして下さいましたか?』
「あんたのほっぺにしたさね」
『え』
ほっぺ?え、でも私…唇以外では発動しないはずなのに…
今までも、轟、爆豪から瞼や髪、首や頬に口付けされたが
その時は何も起きなかったのだ
「もし、そこの少年と比べてるのなら
男女によって違うのかもしれないからねぇ」
そう言われ、爆豪と顔を見合わせる
『もし、発動条件が口にキス以外にあるなら…
私の個性もっと使えるよね…』
「まぁ、そうだな」
『リカバリーガール、試してみてもいいですか?!』
「いいけど、どうするんだい?」
(一度個性をリセットしてみて…)
『リカバリーガール、ほっぺにキスして貰っていいですか?』
リカバリーガールは頬に軽くキスをする
うん、やっぱり
体から個性が抜けたみたい
「でも個性が抜けたか、試しようがないねぇ」
「試してみるか?」
勝己はそう言うと自分の腕を
BOMB!!
『え!なにやってんの!?』
「あ゛?けが人役だよ、ほらよ」
『う、うん…そこまでしなくても
怪我してくる人待つのに…』
「男だったらどうすんだよバカが」
そっと勝己の腕にキスをするが何も起きない
リカバリーガールにもう一度頬にキスをして
勝己の腕にキスをすると
『な、治った…!』
「!」
リカバリーガールも驚いてこちらを見る
私の個性は女性には頬でも発動するんだ