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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第9章 ヒアミー




「本当にか?」

『うん、本当に』


勝己は複雑そうな顔をしたけれど、
ギュッと私を抱きしめてくれた



「大切にする、
寧々のこと…
本当に、絶対大切にするから」


胸に抱かれると、強く香るニトログリセリン


もう何も考えたくない…
ずっと会いたかった初恋の人なんだ

これできっといいんだ



そう心に呟いて瞳を閉じた


まぶたの裏に、焦凍が一瞬見えた気がしたけど
振り払うように息を吸いこんだ







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その日の放課後

私は焦凍の部屋にいた


話があるの、とLINEを送ると
「部屋に来てくれ」
とのことだった



「話って?…まぁ、少しわかってはいるけどな…」




『…』


「爆豪にしたんだろ?」


そう言われ、驚き顔を上げる



「今日の爆豪の表情みて思った、


すげぇ穏やかなんだよ…」


『そうなん…だ』


『私ね、個性が発現したのが5歳で
初恋の男の子とキスして発現して

ずっとその子を探してたの


古い記憶すぎて、覚えてたのが、火を使う能力って言うのと
ヒーローになりたいってことで

雄英に来れば、その子に会えるかなって





それで、
その初恋の相手が、まさかの勝己だったんだよね…』




「ずっと気づかなかったのか」



『うん…勝己は気づいてたみたいだけど
私は今日まで気づけなかった』





『ずっと探してて、やっと見つけたの…
だから』


「だから、俺じゃなくて爆豪を選んだ」



そうなんだな…と焦凍が言う




「もしその初恋の男が、俺だったら

俺を選んでくれたのか?」

焦凍の質問にハッとする




「俺は、自惚れではなければ
寧々は俺のこと、少しは好きでいてくれていると

思ってたんだが」



そうだよ、焦凍
私はあなたに確かに惹かれていた

でも、ずるいけど勝己にも惹かれていたの

最低だよね、私


「自惚れだったのか?」

真っ直ぐな瞳で聞かれる


何も言えなくて首を横に振る


自惚れじゃない…私はあなたの事


「好きになってた…」

小さく声が出た



途端、景色は天井に

焦凍に押し倒されていた

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