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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第9章 ヒアミー



~雄英高校屋上~

「寧々、

お前何かあっただろ」

いつもより、比較的優しい、そして寂しそうな声で聞かれる

『……』
なんと答えていいか悩んでいると



「俺じゃ頼りねぇか?話せられねぇか」

繋いでいた手をつよく、握られる


『そ、そんなこと…』

「今、轟のこと考えてただろ」


勝己を驚いた顔で見る

「図星…かよ」





「あいつと何かあったのか…」


『…うん』





「何があった」



『……』





「轟のことが、好きか?」















『うん』














『だけど、分からないの』

なんでこんな気持ちになるの?
なんで焦凍とキスした時に、



『何でいつも、勝己の顔が浮かぶの?』



涙が零れる
苦しい、胸が痛くて痛くて

教えて欲しいの

焦凍のこと、好きだって思えるのに

いつも勝己のことが浮かんできて
あの時も、気絶する前も、あなたの事を考えていた


キスをした時も
その後もずっと、ずっと


『勝己が私の中から出ていかないの

勝己のことを思う時、こんなに苦しいのに
あったかい気持ちになるの』

私わからなくて…


涙が止まらない



あぁ、なんて顔してるんだ
泣いてるのか、怒ってるのか、笑いたいのか
ハッキリしてよ


そんな顔をされたら、余計にあなたが気になってしまう



強引に、両腕で抱きしめられる

心臓がひっくり返りそうになる、苦しい、苦しい
心拍数が上限超えてる


「それが好きってことなんじゃねぇのか?

そんな事言われたら、俺のことが好きなんだって思っちまうだろ…
勘違いなら、勘違いさせんなバカ」


顎を人差し指と親指で固定され、上にクイと上げられる





「口はダメ…『ダメじゃねぇ、確かめさせろ』


強引に口付けされる

勝己の力がなだれ込んでくる

あったかい…太陽に包まれてるみたい



「…!」

私の手が、バチバチと鳴る





(あぁ、これだ

この感覚だ…)







この個性を体が覚えている


懐かしい










勝己…あなたが、あの時の…

私の、初恋の人なんだね…






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