第8章 トラストミー
「僕が猫じゃらしを持って、君と戯れる絵を撮るらしい!」
『いや、猫カフェに来る意味
これってデートコーデの特集ですよね?!
デートにこんなの着てくる人いませんよね?!』
「……これは
スタイリストの
個人的趣味よ!!!!!」
親指を立てて元気に言われる
あーそうですか…
順調に撮影が進んでいたその時
««ドオオオオオオオオオオン»»
激しい爆音、建物が揺れ、猫達が一斉に鳴き出し、逃げ惑う
『?!』
「なに?!、っ!停電!?」
『きゃっ!』
「とりあえず建物の外に!」
外に出るとそこには、火と、煙と、叫び声
「逃げるぞ!ロケバスに乗れ!」
そう言われ、振り返ろうとした時
視界に…『エンデヴァー…?』
走っていくエンデヴァーと、焦凍が見えた
焦凍は一瞬立ち止まって、エンデヴァーとは逆方向に走っていく
『焦凍!!!』
大きな声で呼ぶが、爆発音にかきけされる
気がつくと私は焦凍を追いかけて走っていた
後ろから、御子柴さんが呼ぶ声がする
でも、なんだか行かなくてはいけない気がした