第8章 トラストミー
職場体験中の住まいになる事務所寮まで勝己が送ってくれた
帰り際にキスを迫られたが、上手く誤魔化して逃げた
勝己は不機嫌そうな顔をしていたが、
口がダメなら、と言っておでこにキスをして帰っていった
なんだか、積極的すぎて調子が狂う
シャワーを浴びて、着替えると
焦凍からLINEが入っていた
焦凍 【保須に来ている】
【あ、ちょっと近いね】寧々
焦凍 【そうだな】
【職場体験どう?】寧々
焦凍 【今日は特に何も無かった】
【そっか、頑張ってね!】寧々
焦凍 【寧々も、無理はするなよ】
『保須かぁー』
(焦凍のバトルコスどんなのなんだろ…
勝己のバトルコス、今日始めてみたけど、なんかヒーローってかんじでかっこよかったなぁ…
ジーバンじゃない時もみてみたいかも)
豆電球のついた天井を見ながら思う
いつの間にか疲れて眠っていた
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『おはようございます!』
「はい、おはよう寧々ちゃん
昨日はよく寝れた?寮でなにか不便なかったかな?」
『大丈夫です、よく寝れました!』
「よかった、今日は少し離れてロケになるから
一日がかりになるよ、よろしくね」
『はい、宜しくお願いします!』
昨日より少し大きいロケバスに乗り込む
衣装のバスと合わせて2台で出発した
「今日のロケは保須市で行います
観覧車と、スイーツ巡り、閉店後に猫カフェで撮影で…」
『え!保須なんですか?!』
「あ、うん
どうかした?」
『いえ、すみません…何でもないです』
(何たる偶然…まさかの保須かぁ…
後で焦凍に連絡しておこう)
ロケバスに揺られながら御子柴の話を聞く
空はただただ静かに青く広がっていた