第51章 アポロジャイズフォーミー
現れた真っ白な胸の谷間、その中に指を突っ込み取り出したのは、横長の領収書。
見せつけるように開くと
その領収書には無数の『0』が並んでいた。
「あんたを殺すための10億…
1億1分に濃縮すれば………」
10億円と書かれた領収書を破った同時
ショッパーの体がどんどん盛り上がっていく
モデルのような細みな体型は、みるみるボディービルダーのように筋肉が質量を増していった。
体がひび割れるかのように纏うミントグリーンの光。
「この姿にはあんまりなりたくないんよ……モテんけぇさ…」
墨切は口角を吊り上げる。
「ほんまにのぉ…何度見ても可愛く無いわ」
その男の背後から突然現れた虎。
絵のような虎は、四足で立つその高さ、2メートル半程。
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墨切 寅次郎
個性 刺青
体の刺青を具現化し、操ることが出来る。
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ショッパーは、虎の顎下へと潜り、その体を押し返した。
虎と女の力比べ、かつて彼女の背中に傷を残した爪が、コンクリートを抉る。