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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第50章 ホールドミー




「さっきのも…極道とかいうやつなのか?」
轟がショッパーに問うと、彼女は首を横に振った。

「ちがうねー、あれは普通のヴィランじゃろ」

「そうか…」

「極道ってのはねぇ…最近は普通に人に紛れて暮らしとるけぇ、
その見た目も、普通の人と変わらんのんよ…

普通の顔して、やっとることって言ったら
薬物売買、人身売買、臓器売買…そんなえぐいことばっか…

まだヴィランヴィランしとる、さっきみたいな奴らの方がかわええってもんよ。」


ショッパーは人波を見つめながらつぶやく。


その言葉はひどく寂しく聞こえた。



が、次の瞬間
ショッパーは2人の方に向き直り

「で、2人は好きな人おるん?」
と唐突に聞いてきた。



「居る」
と答える轟に対して
「んな事なんで言わんにゃいけねーんだ!」
と叫ぶ爆豪。
子連れの親子が、その横でビクッと肩を鳴らした。

「えーいいじゃん、恋バナー。
男子高校生と恋バナしたいー。
で、爆豪くんの好きなタイプってどんな子?」

「だ、か、ら、なんで居る前提で話進めとんだ!」

ショッパーはケタケタ笑うと今度は轟の方に問いかける。

「じゃ、轟くんはどんな子?」


「俺の好きな奴は…すげぇ謙虚だ。」

「ほうほう」

「謙虚すぎて、損してると思うことが…良くある。
可愛いし、個性も強い、頭もいい。あと…可愛い」

(可愛いって2回言った…)
ショッパーは心の中で突っ込んで、そのまま轟の話を聞いた。

「でも、自分のことを過小評価して、誰の力にもなれてねぇって…思ってる
俺はいつも力を貰ってるのに…」

「テメェ、自分だけ貰ってるみてぇな言い方すんな」

「別にそんなつもりじゃねぇ」

突然割って入ってきた爆豪に、ショッパーはキョトンとした顔をする。

「あいつ、根性だけは人一倍あんだよ」
「そうだな」
「あと変なところで頑固でめんどくせぇ」
「それも可愛いだろ」
「っせーな、分かっとるわ」


「ん?ん?ちょっと待って、オバサンついていけてない…
え?それって、轟くんと爆豪くんが好きな子って……


まさか、同じ子?」


「そうだ」
「だったらなんだよ」




「マジか!」

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