第50章 ホールドミー
13階で降りると、1番奥の2部屋の前でショッパーが振り返った。
「こことここ、寮じゃけ自由に使いんさい
あー…いったんヒーロースーツに着替えてくれる?
パトロールの続きに行かんといけんから」
ショッパーの指示通り、2人はヒーロースーツに着替えると、一階に降りた。
「うわー!ええじゃんええじゃん!
2人ともよぉ似合っとるなー♡」
ショッパーは、先程の戦利品はほとんど事務所に置いてきたのだろうが、まだ腕には2個ほどショッピングバッグがぶら下がっていた。
「じゃあパトロール行こうかぁー」
「あぁ」
「……」
ニッコリと笑うショッパーについて行くも、入った先は、PARCOで
エレベーターを登ると4階のメンズコーナーに立ち寄り始めた。
ショッパーはおもむろにブラックレーベルに入ると、黒のワイシャツを引っ掴み爆豪にあてる。
「んー、うん!似合う。」
それだけ言うと、近くに待機している店員に渡し、今度はVネックの黒Tシャツを掴んで轟に向かって掲げた。
「あと…これとー、これとー」
何をしているのかまるで分からない2人は、ショッパーをただ眺め続けていたのだが、
彼女はなんの説明もなく、
店員に山のように渡した商品と共にレジに行き、会計を済ませ
2人に向かって紙袋を渡してきた。