第49章 ドントストップミー
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「アホ面……、教えろ…」
ドアをぶっ壊されそうな音がして、開けると
ドア前に現れたのはバクゴーだった。
「ど…どーした!バクゴー
顔こえぇぞ!」
ビビった俺は、爆豪をとりあえず部屋に入れて、適当に座れと言ったけれど、爆豪は機嫌が悪そうに頭をかいてその場にうずくまるだけだった。
「とにかく…何があったか教えろ、
寧々は、なんでヒーロー科に居んだ…
なんで、あいつが……」
ぶっちゃけ、なんで俺のところに来たのか俺には分からなかった。
爆豪は、切島に聞くと思ってたし…
でも、確かに、切島だと男気が邪魔して色々うやむやに説明する可能性あるもんな…
男気がないとレッテルを貼られた気がしたが、
切羽詰まった爆豪相手に、俺は洗いざらい話すことにした。
爆破されたらこえーし…
「テレビで、寧々ちゃんの個性が全国に露呈したんだよ」
「ん…だと?」
「ほら、いたじゃん?サポ科の先輩、寧々ちゃんビンタしたギャルの…」
「あの金髪女か…」
「そうそ、あいつがメディアに情報売ったみてぇで…
んで、俺らもよく知らねーけど、学校側がヒーロー科への転入を許可して
んで、寧々ちゃんもうちのクラスになったわけ
良かったじゃん?
寧々ちゃんと同クラだし、寧々ちゃんもヒーロー科入れたんだからさ」
そこまで言うと、胸ぐら掴まれて「知ってることはそんだけか…」ってすごまれた。
「あ…発覚した時は、実家に帰ってた寧々ちゃんを、中学生のお前が迎えに行って、帰って来た…って感じ…
俺が知ってんのはそんだけ…デス」
そこまで話すとバクゴーは俺の胸ぐらを離して、礼も言わずに部屋から出てった。
教えてやったのに、ひでぇ。