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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第48章 スタートウィズミー




「悪ぃ…くっついちまった」

轟の手は紫の球体を掴んだまま離れない。

「何してんの!轟くん!」
「お前、天然がすぎるだろ…!」

爆笑し始めるクラスメイトに、轟も釣られて微笑する

「轟…何してんだ、それじゃ演習にならないだろ」
と相澤も呆れ顔。


そう言われて困った顔をする轟に、寧々も思わずクスクスと笑ってしまう。

寧々のこんな笑顔は久しぶりで、轟は予期していなかったとはいえ、ピエロになるのも悪くないと思った。



峰田の球体が剥がれるまでの半日〜長ければ丸一日はこの一心同体状態が続く…。
爆豪は、そんな2人をマスク越しに睨みつけた。


が、先程から轟が邪魔で寧々の事を見ることができない…。
もっと言えば、きっと、寧々からもこちらの存在に気づいてもらえていない状況。


(どうなっとんだ……)


轟との戦闘訓練の後…記憶が全くねぇ

いつの間にか経った一週間…

たった一週間の間に何があったってんだ…!


寧々が、ヒーロー科に入る。
そんな事は絶対にあり得ない。
あいつは、なにがあってもヒーローなんざなりたくねぇ
そう言っていたはずだ。

何もワガママなんて言わない女の
唯一のワガママ。


それが『ヒーローにならない事』だったはずだ。


なのに、さっきのはなんだ…

演習訓練に参加して、個性使って戦って……



ついて行けねぇ…。
理解が追いつかねぇ…!



アホ面あたりに聞いてみればいい…、
どうせ今日一日、あいつは舐めプ野郎とくっついてやがんだ…。


願うのはただ1つ、

自分の記憶がなくなっている間に、寧々が轟の物になっていませんように…と、それだけ。
爆豪はまた小さく舌打ちをすると、轟に隠れた寧々を見つめた。





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