第46章 コンファインミー
次々渡される書類にサインを繰り返す。
「ちゃんと内容は読んでんのか?」と相澤先生は心配してくれるけれど、読む必要性なんて感じていない。
私はただ、言われることをやるだけだ。
最後の一枚にサインをした所で根津校長先生は私に可愛らしい笑顔でこういった。
「おめでとう、これで君もヒーローの卵だ」
『ありがとうございます』
深々と頭を下げるのは
顔を見られたくないから。
どんな表情になってるか、私もわからない。
その後は、みんながヒーロー科に受験時提出したヒーローコスチューム案の用紙。ヒーロー名の考案用紙、そして、ヒーロー基礎学など、普通科には関係の無い書類や教科書などが渡されていく。
それらをまとめて校長室から出たのは、夜の8時だった。