第43章 エクスポーズミー
『煽ったって…っんぁあ』
轟の指が腰を深く掴む。
ほとんどない肉に沈んでいく親指が爪痕を残した。
携帯のバイブ音が聞こえる。
2つ
物間とアラタが探しているのだろうかと、ぼんやり思った。
「…寧々
気にすんな…俺だけを見ろ」
『んっ♡わか、った♡…しょーとだけ、
焦凍だけ見る…からァ♡』
握ったタキシードがシワになったけれど
そんなこと気にしてられないほど
今は余裕が無い。
中が締まるのが自分でもわかる。
焦凍の瞳と重なるたび、
熱い息がかかるたび
唇が首筋に触れて、耳の軟骨のそばで私の名前を呼ぶたびに
もっと壊して欲しくなる
もっともっと揺さぶって揺さぶって
私の知らない所まで連れてって欲しい。
その綺麗な唇がくれる快楽は熱くて冷たいから
指先がなよらかに丸くなる。
絶頂が近い…
自分の喘ぐ甘い声さえ遠くに感じるほど
「寧々」
ってまた呼ばれて引き戻される
『んやぁ♡も、♡ダメ…、いっちゃ…から』
焦凍は満足そうに笑うと
指先で繋がっているところのすぐ上を撫でた
奥を突かれながら、そこを撫でられるともうダメだ
『ひぅ♡んん♡ダメ♡ダメになる♡そこはダメなの』
必死に首を降るけれど、焦凍の唇はまだ笑みを浮かべたままゆっくりと重なってくる。
ゴポって音がしたと思うの
車のガソリンが満タンになった時みたいな音が