第43章 エクスポーズミー
『うわ、アラタ!?』
階段を上り、手を引いたのはアラタ。
一瞬の遅れをとった2人は、アラタを睨みつけながら階段を登ってくる。
「今日の主役はオレだよ?
このお姫様は譲ってくれるよね?」
にこやかに笑うアラタに、轟は首を横に振った
「主役はお前でも、寧々は俺の彼女だ」
「はぁ?図々しくない?彼女じゃないでしょ」
物間は轟を押しのけながら階段をまた一段寧々に進める。
「ね、寧々はお兄ちゃんがいいよな?」
寧々は兄に視線を移したが、んー?と悩んで
『今日はアラタのお別れ会だし…
このドレス、アラタが選んでくれたからアラタのエスコートするよ』
と笑った。
ショックを受ける物間と轟に「だってさ♡」と笑みを浮かべながら階段を降りるアラタに、階段下の友人たちは群がった。