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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第36章 プルミー




何気ない日常に、彼が引っ張ってきてくれたような。


そんな感覚だった。


引きずり込まれた日常の中に焦凍の存在は不自然なくらい
無くなっていた。


もともと、普通科とヒーロー科なんだもん
会おうと思わなければ会う必要も無い。

勝己だけが私を尋ねに、C組に迎えに来てくれて
一緒に帰って私の部屋から学校に通う。

そんな新しい日常。


ただ、あの日から勝己が体を求めてくることはなくて

私も、なんだかする気になれなかったから
ありがたかったんだけど…


違和感にきづいたのは
そんな日が十日ほど過ぎたある日だった。



「爆豪さんと、一回もしてないの!?」


「ウソでしょ!?」

『え?う、うん…』


さきは、なんでー!?と大きな声を出す
ゆきがその大声を諌めるようにしー!と人差し指を立てた。

「さき、あんたらの邪魔になったらいけないからって
爆豪さんがC組寮いる間は私の部屋で寝てるんだよ」

ゆきがそう言うと、さきは「ちょっと!言わないでよ!」と焦って彼女を止めたが時すでに遅しで。

『え!さきちゃん…そんなことしてくれてたの!?』


「あ…うん…いや
だって、二人が上手くいってるなら
邪魔したくないし」

恥ずかしそうに俯いて頬をポリポリかく

さきの思いやりに、寧々はウルウルと目を潤ませて
でもすぐに肩を落とすと『ごめんね』と呟いた。

『でも…

なんか、色々変なところ見られちゃったから
勝己も私の事…もう好きじゃないのかも』




「「いや、それはないけどさ」」

友人二人ではっきりとそう言えば、
寧々は『そう…なのかな』と力なく笑ったが
それは友人2人に賛同したわけではなく
ただ、これ以上あまりその事を考えたくなさそうに
俯いて黙りこくってしまった。



そんな彼女にこれ以上何も言えず、友人二人はただ顔を見合わせて眉を垂らした。


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