第36章 プルミー
轟の欲と嫉妬の塊が、奥に流し込まれて
ダラりと力をなくしいく陰茎が寧々の体の中から抜けていった
次は爆豪が入ってくるのだろうと、
寧々は身を起こそうとしたが
予想とは反して、爆豪は
自分のブレザーを脱ぎ
寧々の体を包んで抱きしめ、服装の乱れを直してやる
ズラされた下着も付け直し
「寮、戻んぞ」
と短く言って手を引く
もう一方の手を轟が掴んだ
「…寧々」
寧々は轟の方を向こうとしなかった
『酷いよ……』
振りほどかれた手が、空を掴んだ
寧々は爆豪に縋るように教室を出ていく
「………」
足が縺れ、床に腰をつく
震えた指先には、まだ寧々の感触が残っていた
「俺は…何を」
ここでやっと、冷静さを取り戻して行く脳内
何をした?
爆豪の前で、嫉妬と怒りに任せて
寧々を犯した…
最初は、別に立ち聞きするつもりなんかなくて
教室に入っていった2人を見かけ、
閉まるドアに近寄ったら、
そういう事が始まって…
人が入ったらいけねぇから
番犬よろしく、ドアの前にもたれかかっていた
奥からは、寧々の切なげな声と
聞いたこともねぇくらい優しい爆豪の声…
胸は痛まなかった。
この程度では、もう…
何も感じない
でも、爆豪が「俺を選べ」といった瞬間
胸が軋んだ
いや、違う
胸が軋んだのは、寧々が
爆豪を選ぼうとしているのを感じた瞬間だ
そこからは、ほとんど覚えてない
熱し上がった頭で
ただ欲に任せて…
いつからこうなったんだ
狂い出した
俺を止めてくれ