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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第31章 ハッシュミー




日曜日の夕方になって、物間と寧々…

そしてなぜか煙火まで
雄英高校の目の前に居た


「俺1人でさみしいんだもん☆
今度行くとき、迷子になったら困るし」

とのことで、わざわざ新幹線まだ乗ってついて来たのだ



「ほんっと空気読めないよねー」

イライラした様子の金髪にグレーブルーの男と

「いやいや、それほどでもー♡」

ニコニコと笑う高身長のアイドルフェイスが
ギリギリと睨み合いながら寧々を奪いあう



『どうでもいいからさぁ…寮に戻ろうよ…』

こんなやり取りは、昨日今日でもう10回はゆうに超えているので
相手にもしたくないと、寧々はため息をついた

と、引っ張られて居た腕の片方の力が抜け、
反動でふらつき、煙火の胸元にぽすん、と収まってしまう

力をなくした兄の方を見れば


『…拳藤さん!』



「や、寧々ちゃん
大丈夫?」


首トンをされて気絶してしまった兄を抱えて、
にこやかに笑いかけてくれる拳藤に
寧々は『いつもすみません』と頭を下げる


「こいつ、寮の奴らに渡しておくから
安心して!」

『すみません、そんな事までしていただいて…』

申し訳なさから眉を垂らすが、「いーのいいの」と手を振りながら
まるでキャリーバッグか何かのように物間を引いて寮の方へ向かって行った




「さすが雄英」

ハハッと笑う声が、頭のすぐ上で響いて、
煙火に抱きしめられていることに気づき、体を離そうとする


けれど




「だめ、離さない」


と再度胸の中に抱きしめられた



『離してほしいんだけどな、私は』


「だって、離れたらまた、しばらく会えなくなるから」



『…なら2分だけね』


別にこんなことで、ときめいたりはしない
好きな人じゃないもん

抱きしめられたまま頭を撫でられる

子供の頃、泣いてたらアラタが
よくしてくれたなぁとか思い出してしまって
諦めて目を閉じた



胸板に鼻をつけるように向かい合って
煙火は、少し身をかがめて寧々のつむじに口づけを落とす



そして、顔を上げてニコリと笑いかけた









そんな煙火と寧々のやりとりを
目を見開き、棒立ちで見ている2人の男…





講習帰りの、轟焦凍と、爆豪勝己に向かって




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