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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第24章 ランナウェイフロムミー



何を根拠に…と轟は思ったが、そこは対抗するところじゃねぇか
とため息を吐く


そして安っぽい色仕掛けをしてくる女に丁寧に言葉を返した

「俺が欲しいのは、可愛い顔でも
抱き締めるだけの女じゃねぇ…

あいつが欲しいんだ、
他の奴はいらねぇ

俺が追いかけてぇのは、寧々だけだ」


そこまで言うと、ラムは渾身の色仕掛けに動じない男に怒りが増してきた


それならと、やけくそになって、唇を重ねてしまおうとする
(ディープキスまで持ち込んで、押し倒せば…!)


そう思って、轟のネクタイを掴んで、引き寄せるのだが



轟はラムの手を払い除け、その時に、半冷の能力でラムの手のひらを凍らせる


ラムは薄氷の張った手元をみて小さく悲鳴を上げたが
それよりも、氷のように冷たい瞳で睨んでくる轟に怯んだ



「触んな……あと、あんま近づくな」



さっきから轟は、やけにムカムカするほど甘ったるい匂いに内心嫌悪感を抱いていた

いつも白い花のような香りをまとっている寧々

寧々を抱きしめたあと、自分に移った香りがラムの香水で消えてしまうのが腹立たしかった

自分に匂いを移していいのは寧々だけにしたかったのに

ネクタイを掴まれて、軽くキレてしまったのだ



「俺は、寧々以外の女は基本どうでもいい…好きでも嫌いでもねぇ

けど、お前の事は嫌いだ」

寧々の悪口ばかりまくし立てる女なんて、絶対好きになるはずもない


それだけ言い残すと、轟は踵を返して教室に戻る


周りで、轟が告白されているのを遠巻きに見ていた生徒達は
相手の女が手のひらを凍らされたのを見て、これは面白いと噂を広めた


その結果、ゆきの知るところとなり、寧々に伝えられたのだが


ことのすべてを知るのは、ラムと轟だけだ

轟のラムに言った寧々に対する愛の言葉も、寧々の耳には入らなかった



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