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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第24章 ランナウェイフロムミー




「お前が手を汚す必要はねぇ…」

そう言って睨みつけられた視線は、凍えるように冷たく
ラムの背筋は凍結するようだった


「舐めプ野郎…テメェに指図される筋合いはねぇ

この女の顔面ぶっ壊すだけだ、関係ねぇだろ」


「こいつがどうなろうが関係はねぇが、
お前が、寧々の仇打って退学とか休学になったら寧々が悲しむだろ」

轟の言葉に、爆豪は手の力を緩める

そして投げ捨てるように女から手を離した


「チッ…汚ねぇ…」

ラムを掴んでいた手のひらをズボンでなじると
床にへたり込むラムを侮蔑の目で睨みつけた



「…おい」

「…焦凍くん……」

女はよろよろと立ち上がり焦凍に近づく

「悪りぃ、それ以上近ずかねぇでくれるか…」
掌でストップのジェスチャーをされて、ラムは立ち止まる


「これ以上近づかれると、今度は手加減できねぇから…殺しちまう」


ゆらりと左右の色の違う瞳が冷たく光り
その視線に女は怯んだが、震えながら


「……なんだよ…お前らキモい
なんで?私の方があの女より先に焦凍くんのこといいなって思ってたのに…
なんであんな二股女なんだよ!それにもう別れたんでしょ!いいじゃん、フリーなら私と付き合ってよ!」

と叫んだ


「それに、なんで私がデザインしたヒーローコスチューム変更したの?
若干変えるとかなら分かるけど、全部取っかえやがって!
おかげで凄い恥かいたんだから!責任取ってよ!!!」

すごい剣幕で叫び続けるラムを爆豪も轟も引いた目で見る
整っているはずの顔は怒りに歪み、決して美人とは言えない


爆豪の視線が轟に向く

轟は無表情で、ため息だけ吐くと


「…コスチュームの件はわるかった

余りにもダセェって周りからも言われてな…俺も右側にこだわりすぎて、左を凍らせてくれとは言ったけどよ…」


「あれ作ったのこいつかよ、確かにあれはねぇな」
軽く笑うように言った爆豪を女は睨みつける

「なら、また私が作り直すから…ね?
焦凍くん…お願い、私と付き合お?」

情緒不安定なのか、キレたり媚びたりを繰り返す地雷女に轟は同情にも近い感情を抱く

こいつは頭がおかしいんじゃないか?…と


「なぁ、その下の名前で呼ぶのやめてくれねぇか…
気持ち悪ぃ…」

純粋に天然で感想を口にしたつもりの轟だったが
これが一番効いた
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