第17章 ヘルプミー
『あぁん////ばくごーくん♡』
そんな顔で、そんな声で名前呼ばれて
中きゅうきゅう締めてきて
何がしたいんだこいつは…
これだけ好きにさせておいて
その上まだオレを振り回す気か?
「っ!お前、最低だな」
『ひんっ…
ごめん、ごめんなさい爆豪くん…』
「何がしてぇんだ…お前は」
――胸が苦しい…オレの心臓えぐって殺す気かよ
『んっ♡ばくご…くんと…きもちいのシたい…の』
とろんとした目でそう言われるといよいよ射精感が押し寄せてきて
「っ!!!!出る…」
『んやぁああああ♡』
いつもより多い精液を、中で全部吐き出す
寧々の肩に頭を載せて肩で息をする
――これが夢ならぜってぇ夢精してんな…
くったりと力を失くした寧々をベッドに運び横たえらせた
自分の腕を抓って痛みを与えるが、普通に痛い
(夢じゃねぇのかよ…)
夢じゃないなら、何が起きている
爆豪呼びからして、記憶が戻ったわけでも無さそうだし
でもコイツは恋人を裏切ってこんな事をする女じゃないはずだ
寧々の顔をよく顔を見ると、いつもより赤い
口元に鼻を近寄せると、すこし…アルコールの匂いがする
「酒くせぇ…」
寧々の肩をゆすって声をかける
「おい、お前何か飲んだのか?」
『んん…?瓶に入ったジュース…』
それがこのコトの原因みてぇだな
でもなんで酔って、オレの部屋に来たんだ…
「なんでココに来たんだよ、轟の所じゃなくて」
答えによっては自分が傷つくのを分かっていながら聞かずにはいられない
愚かしい好奇心を呪いながら答えを待つ
『ばくごーくんに、触ってほしくなったから…』
ヘラっと寧々が言う
本当にタチが悪い
「なんでオレだよ、轟と付き合ってんだろ」
『イヤだった?私とエッチするの…』
眉を八の字にして、あからさまに落ち込む
胸に広がるのは優越感
ドロドロと汚い感情が湧き出て広がっていく
「嫌じゃねぇよ…」
寧々を組み敷いてベッドに手をつく
「お前の中から、アイツを消す
そこは俺の席だ」
『ばくご…んっ』
唇を重ねると、すぐに夢でも見てる見てぇに目をとろーんとさせる