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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第1章 ドントタッチミー




『あの!』
(うわ、声ひっくり返っちゃった…)


声をかけると、綺麗な顔がこちらを向く

「あ、お前は…」

『あの時はありがとうございました』

しっかりとお辞儀をしてお礼を言う

『怪我とかされてませんか?』


「してねぇ、軽傷だ」

『あ、でも顔に擦り傷が…


えっと…消毒してもいいですか?』


「あぁ」


向かい合って座り、救急箱を開く
コットンに染ませたアルコールで傷口をポンポンと拭き取った


『綺麗な顔だから傷ついたら大変…』



「え?」


『え?』



………


うわ、今の声に出てたの?!

『あ、いや、ごめんなさい!心の声が

ってか男性相手に綺麗とか!ごめんなさい!
でもホントにって、何言ってるの?私は』

テンパりながら弁解すると

フッと笑ってくれた
あまりに綺麗な笑顔に、一瞬見とれてしまう



心臓がうるさい音をたてているが、気にしないように
ほかの人たちの傷も手当して、



今はヒーロー科A組の方々とバスにのって校舎に向かって帰っている…のだが


(…で、なんでこの人
私の隣に座ってるんだ?)


恐る恐る隣に目をやると、さっきのキレキャラの人
えっと…名前なんだっけ、爆豪くん?


「なんだよ」


『いえ、なんでもないです』


別にここしか席が空いてないわけでもないのに

爆豪くんは私の隣に、なんか当たり前かのように座っている
そして近い

はっきり言って緊張するというか…なんというか



「おいおい、爆豪
寧々ちゃん怖がってんぞ?」

「んだと?クソ髪」

「あら、爆豪ちゃん
寧々ちゃんのこと気に入ったのかしら?」

「うっせー、クソガエル」


(ひえーー、この怖い人弄られてる…)


「おい、クソ女

お前なんでココに居たんだよ」


『え、クソ女って…

あ、あの

ヒーロー科がヴィランに襲われたって聞いて…
私の兄もヒーロー科だから…襲われたの兄のクラスだって勘違いして…』


「お前バカなんだな」


『え!酷い!』


爆豪くんっていう人は、口は悪いけど
悪い人ではないのかもしれない、口は悪いけど


だって今もバカだとかいいながら、向けてくれる笑顔は優しい



ヒーロー科の人ってやっぱりヒーローになるべくした人たちなんだなぁ
なんて、思いながらバスにゆられた


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