第2章 19年後 ロンの失敗
Hermione side
新年が明けて数日が経った今日はどうしてもハーマイオニーもロンも仕事を休めなかった。そのため、ローズとヒューゴはハーマイオニーのマグルの両親に預けられていた。
仕事を終えて、ハーマイオニーは自宅の近くに姿現しをして家に向かった。一足先に店を上がったロンが2人を迎えにいったので、もう2人は家にいるはずだ。
しかし、玄関を開けても誰も出てこないし、誰もいない。
ロンはまだ仕事が終わっていないのかしら?休暇中だし忙しいのかもしれないわ。先にローズとヒューゴを迎えにいって、それからダイアゴン横丁に行って、ロンの様子を見ましょう。
ハーマイオニーは1人で頷いて、両親の家に姿くらましした。
ハーマイオニーは実家の庭に姿現しをして、チャイムを押してから玄関を開ける。
「ママ!」
ヒューゴが走って来た。
ハーマイオニーは息子を抱きしめた。
「パパは?」ローズが後からやって来て聞く。
娘を抱きしめながらハーマイオニーは言う。
「あら、やっぱりまだ来ていないのね」
リビングに入ると白髪のだいぶ増えた両親がテレビを見ていた。両親はマグルなのだ。
「あら、ロンが来るものだと思っていたけれど」
「どうやらまだ仕事中みたい。闇祓いから悪戯専門店に転職してから忙しいのよ。ちょっと様子を見て来るからローズとヒューゴをもう少し見ていてもらえる?」
「もちろんよ」
ハーマイオニーはその場で姿くらましした。
店の前に直接姿現ししたが、店はもう閉まっている。
裏にいるのかもしれないと思い中に入ると、
「やあハーマイオニー。どうしたんだい?」
奥からジョージが出て来た。
「こんにちはジョージ。小さなフレッドとロクサーヌは元気?」
「2人とも元気だけどところがどっこい、もう三年生、小さくないんだよ。ロクサーヌも来年はホグワーツだしな。ヒューゴもだろう?」
「ええそうよ。ところで、ロンを知らない?子供達を迎えにいってくれるはずだったんだけど」
ジョージが顔をしかめる。
「あー。ロンは今、ここにはいない」
「わかってるわよ、お仕事?」
「いや、違う」
ジョージが言いにくそうに言う。
「だけどあいつ、わざとじゃないと思うな。きっと忘れてるんだ。俺が行って、呼び戻して来るよ。」
ハーマイオニーは眉をあげる。