第2章 寒地にて
来月、8月27日は賢治先生の122回目の誕生日です。
ひと足お先の賑やかしで今年も一編あげさせて頂きます。
随分前に書いたものです。延々と先生を慕って来た気持ちの縁に手直し無しでほぼそのまま。至らぬところはどうか薄目横目でお見逃し下さい。
私、賢治先生は作品より人が好きです。
頭が良くて頑固意固地、無鉄砲で負けず嫌いのお坊ちゃんで、空気が読めなくて理屈っぽくって、思い遣り深くて一生懸命。
叶わなくても曲がらず弛まず生きようと生涯悩んで藻搔いて転けてばかり、それでも何度となく立ち上がり歩き続けた、不器用で真面目でちょっと狡くてうんとこさユーモアのある賢治先生が大好きです。