イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第7章 消せない熱 続編 第一幕〈徳川家康〉
佐助は家康から手を離し、一歩身を引いた。家康の纏う空気が冷たいものに変わったからだ。
家康の瞳が、獰猛な光を宿し、熱を帯びる。
「単刀直入に言うよ。は、五百年後の世には帰らない。……この乱世で、俺と共に生きていく」
「……それは、家康さんの独断ですか?それとも、彼女の意志ですか?」
「の意志だよ。……まぁ、例えが帰ると言っても、俺はを手離す気は無いけど」
「…………」
家康の返答に、佐助は僅かに眉根を寄せた。そして、しばらくの沈黙の後、その瞳に強く固い意志を宿らせて、今度は佐助が口火を切る。
「彼女の口から、直接聞かせて頂きます。……俺は彼女を守って、一緒に500年後へ帰ると4年前に誓ったんです。そう簡単には引けません」
「…………」
「それと、ワームホールの事なんですが」
「わーむほーる……が言ってた五百年後へ繋がる道の事だね」
「そうです。観測し、計算した結果……出現日時と場所が速まると分かりました」