イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第6章 消せない熱 後編〈徳川家康〉
そう言われて、は周囲へ視線を向ける。
閉め切られ、外の明かりが入らない部屋。昼間でも、まるで夜のようだ。明かりは行灯の明かりひとつだけ。
そして、敷かれている二組の褥。
はようやく、ここが何処で、ナニをする場所なのか理解した。
それと同時に、一気に顔が赤くなり、焦りの表情になる。
「……っ!……ここって……!」
「やっと分かった?……ここは色茶屋。恋仲の男女がそういう事をしに来る処だよ」
「な、なんで……こんな処に……っ」
「……あんたに、意地悪しようと思って」
「意地悪……?」
「そう身構えなくても、乱暴な事はしないよ。それに、急な土砂降りに困ってたのは本当だし、着物も着替えられて好都合でしょ」
「好都合って……っ!やっ……どこ、触っ……」
「……今、言ったよね?乱暴な事はしないって。大丈夫。……気持ちイイ事しか、しないから」
「ひゃっ!……ぁっ!」
の両手を片手で一纏めにして押さえ付け、家康は耳をぺろっと舐め、甘く噛んだ。
瞬間、ゾクリと感じての躰がビクッと震える。そして、家康は空いているもう片方の手で、の着物の裾を捲った。