• テキストサイズ

イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18

第5章 消せない熱 前編〈徳川家康〉




「……どうかした?」

「い、いえ……何でも……」

「何?……はっきり言いなよ」

「……家康さんが……」

「俺が?」

「家康さんが……急に、笑うから……その……」

「……っ」


不意に見せた、家康の笑顔。
によって引き出されたものなのだが、そうとは知らずに、優しく笑った家康を見て、何故だか胸がきゅうっと苦しくなった。

家康は家康で、せっかく治まっていた顔の火照りが蘇る。


「……俺だって、笑うことくらいある。俺が笑ったら、何かおかしいわけ?」

「ご、ごめんなさい!おかしくはないんですけど……」

「……おかしくはないけど、何?」

「…っ!あ、注文してたの来ましたよ!食べましょ……」


が誤魔化しながら、すすりだんごの器を取ろうとすると、家康がひょいっと持っていってしまった。
そして、ついていた匙で団子を掬い取り、の口元に差し出した。


「家康さん……?」

「……ほら、口開けて。楽しみにしてたんでしょ?」

「そ、そうですけど……どうして……」

「これでさっきの事は無かった事にしてあげる。……俺って笑ってるより、意地悪な方が合ってるんでしょ?」


/ 373ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp