イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第34章 ぼんやり雑記帳〈家康&三成〉
思わずむせてしまった家康を、三成は心配そうな眼差しで見つめる。
家康は己の行為を呪った。
そして、三成をジロリと睨みつつ、「一緒にしないでくれる?」と冷ややかに言い放つ。
「ぐしゃぐしゃにしたのは、わざとに決まってるでしょ」
「わざと、ですか?……分かりました、家康様のお気持ち」
「……絶対分かってないだろ」
「いいえ!ちゃんと分かっております!誰かに甘えるのではなく、自分の力だけで成し遂げる力を身に付けろという事ですよね!」
「………………」
「寝癖は私自身の力でなんとか頑張ってみます!」
「ああ、それは……うん。いいんじゃない?俺は別に何かを諭してた訳じゃないけど。って、冷たっ!!」
「あれれ?おかしいな……。まずは家康様にお酒をと思ったのですが」
「勝手に注がないでくれる?早く拭くもの……」
「わぁ!」
「……っ!」
三成は立ち上がり様に他の酒までひっくり返し、家康は更にびっしゃりと濡れ、畳みも酒浸しになってしまった。
少し離れた位置に座っていた秀吉やが慌てて拭く方に加勢したものの、家康の額にはハッキリと青筋が浮き出ており、しばらく誰も話し掛ける事が出来なかった。
続く~