イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第34章 ぼんやり雑記帳〈家康&三成〉
【ぼんやり雑記帳・2018/5/4】
その日三成は、寝癖と戦っていた。
「おかしいな……やはり様のように、上手く出来ません」
鏡と睨めっこをしつつ、どんなに頑張っても三成の寝癖はピンとあらぬ方向へ跳ねている。
水や椿油も用意したのに、一体何がいけないのか……
壊滅的な不器用さを誇る三成には、皆目検討もつかない。
「……困りましたね。読みたい戦術書もありますし、寝癖はまた後日――」
「三成くん、文を届けに来たんだけど、入っていいかな?」
「!……様!どうぞ中へ!」
「??」
それはまるで見計らったかのような、絶妙なタイミングであった。
実際にはただの偶然なのだが……
部屋にお邪魔するなり、三成の輝くような天使スマイルに出迎えられ、は疑問に思いつつも僅かに頬を赤く染める。
「実は、寝癖を何とかしようとしていたのですが、何度やっても上手く出来ないのです。良ければ、コツだけでも教えていただけないでしょうか?」
「そーいう事ならいくらでも力になるよ!というか、前みたいに私が毎朝通って直してあげようか?」