• テキストサイズ

イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18

第25章 極悪の何でも券 〈信長Ver〉







もしもから

『何でも券』を貰ったら――……





【極悪の何でも券・信長Ver】





『信長様!』


そう呼ばれて、安土城の主にして織田軍を率いている武将、織田信長が振り返った。


『どうした、。何か用か』

『あの……この間は助けて下さってありがとうございました。これ、役に立たないかもしれませんが、お礼です』

『礼だと?』

『な、何でも券です。最初は肩たたき券にしようと思ったんですけど、雑用とかも気軽に頼んで貰えたらと思って……』

『ほう。貴様自らその身を差し出してくるとは、なかなかに良い心懸けだな。褒めてやる』

『なっ……!べ、別に身を差し出す訳じゃありませんから!』

『だがコレは、何でも券、なのだろう?』

『そう、ですけど……』

『ちょうど良い。今からコレを――……』


――今からコレを使ってやる。

そう言おうとして、信長は口を噤んだ。


がキョトンとした顔で小首を傾げる。


『信長様?』

『……いや、何でもない。コレは今度使うとしよう。下がっていいぞ」

『はい!身を差し出すのは無理ですけど、何でも言って下さいね』

『ああ』


笑顔で去っていくの後ろ姿を見送って、信長は何でも券を大事そうに懐へ仕舞った。



(……すぐに使っては、勿体無いからな)



いつもは冷たいその瞳に

優しい熱が、温かく灯った。







終わり☆
/ 373ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp