イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第20章 譲れない想い〈政宗vs家康〉
「こんな所で迫っている方が悪いと思いますけど。……廊下にまで聞こえてましたよ、あんたたちの声」
「なら、人目につかないような所で迫れば文句無いんだな?、もう一回仕切り直しだ」
「か、勝手に話を進めないで!私は…っ」
が何か言い掛けて、家康が次の言葉を遮るように口を開く。
「はこれから俺と用事があるでしょ」
「え?」
「ほら、さっさと行くよ」
「家康、待っ……」
の声は聞こえていないとばかりに、腕を掴んでズンズン進んでいく。
政宗はその様子を見て、自身の頭を軽く掻いた後、「今は諦めるか」と小さくぼやいた。
「、また後でな。それと、俺以外の野郎の前であんまり可愛い顔見せるなよ?口付けされるからな」
「なっ……!皆が皆、政宗みたいな訳ないでしょ?!」
「馬鹿馬鹿しい。……、いちいち政宗さんの言う事、真に受けないでいいから」
「家康?」
ヒラヒラと軽く手を振りながら去っていく政宗とは対照的に、家康は苛立ちを隠しきれず、眉間に皺を寄せている。
二人は黙ったまま、しばらく歩き続けたが、の部屋近くで家康がパッと手を離した。