イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第17章 嫉妬は蜜の味〈徳川家康〉
「お仕事お疲れ様!今日は早かったんだね。お茶でも淹れようか?」
「……じゃあ、俺の部屋でお茶にしよう」
「うん!」
「政宗さんからお菓子を貰ったんだ。前に、が絶賛したやつだって」
「本当?どのお菓子だろう……」
楽しみだな、と上機嫌のを見て、家康の胸がチクリと痛む。
(こんな事ぐらいで嫉妬するなんて、馬鹿みたいだ。分かっているのに……)
―――止められない。
家康は自らの嫉妬心に呆れながらも、隣に居る愛しい恋人の横顔をチラリと盗み見て、逸る鼓動を宥めるように小さく息を吐く。
まもなく家康の部屋に着き、二人でお茶の準備を始めた。
がお茶を淹れてくれている間に、家康が政宗に貰った菓子を茶請けとして用意する。
可愛い器に盛り付けた後、がこちらを見ていないのを確認して、家康は懐から小瓶を取り出した。
そして、その中身を水滴、菓子に落とす。
「お茶淹れたよ。家康も出来た?」
「ああ、出来たよ。それじゃあ、頂こうか」
「うん!頂きます!」
器に盛った事で、より一層食欲をそそられて、は嬉しそうに匙で掬い、菓子を一口食べた。