イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第16章 熱情 後編〈石田三成〉
振り返ったの頬に手を添えて、三成は性急に口付ける。
そして、するすると帯を解き、あっという間に着物が意味を成さなくなった。
「んっ……ふ……」
の甘い吐息を耳にする度に、三成の胸の内がジンと温かくなって、それは波紋のように拡がっていく。
そうして、がそっと閉じていた瞳を開けてみると、綺麗に光る滴がポタリと落ちてきた。
(三成くん……?)
僅かに射し込む月明かりに照らされ、それはまるで、宝石のように綺麗で―――……
「……泣いてるの……?」
が三成の目元を優しく拭うと、自分が泣いている事に初めて気付いたようで、三成はハッとした顔をする。
徐々に目元を朱に染めて、端整な顔が切なげに微笑みを浮かべた。
「みっともない所をお見せしてしまってすみません。……貴女の温もりを感じる事が出来て、ホッとしているのかもしれません」
三成の言葉に、眼差しに、温もりに……
全てに愛おしさが込み上げてくる。
胸の奥が満たされていくのを感じながら、は三成の頬に口付けた。
三成は目を見張った後、堪らないといった表情での瞼に口付けを返し、優しく柔らかな肌に触れていく。
ビクッと震える躰に羞恥を覚えつつ、はその想いを、ポツリポツリと言の葉に乗せて紡いだ。