イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第16章 熱情 後編〈石田三成〉
「……で?」
「は?」
「は?じゃないよ。……あの三成が冷静さを失うなんてただ事じゃない。お前、に何したの」
「聞いてどうすんだよ」
「……事と次第によっては、ただじゃおかない」
家康の言葉を聞いて、トキジは軽く吹き出し、笑い声をあげた。
その様子に、家康は一瞬目を見張った後、訝しんだ表情でトキジを見つめる。
「どれだけ人気者なんだよ、あのお姫さんは……。まぁ、気持ちは分からないでもないけどな」
……………………
…………
その後。
安土城へ戻った三成とは、信長への報告を済ませ、御殿へと帰り着いていた。
そして―――……
三成の部屋に足を踏み入れた瞬間に、温もりがを包み込む。
三成がを後ろから抱き締めたのだ。
いつもより、抱き締める手に力が籠められていて、それに応えるように、も三成の腕をキュッと掴む。
「三成くん……」
「様。……今すぐ、貴女の存在を確かめてもいいですか?」
「え?……っ、ん……!」