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イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18

第16章 熱情 後編〈石田三成〉




不意にはトキジの視線に気付き、ぐっと続きの言葉を呑み込んだ。そして、再び強い意志をその瞳に宿し、今回の黒幕の話を、トキジと三成に伝えた。


………………

…………


それから間もなくして、家康の別動隊が廃寺へ乗り込んできた。
トキジの仲間達は、数は多かったが、半数が女子供だった事と、男達の殆どが酒に酔い潰れていた事もあって、一人の死者も出さずに制圧する事が出来た。

そして、辛うじて意識のある賊の一人から、居なくなっている奴が居るとの証言を受け、裏切り者の存在が露呈された。

家康が三成とに歩み寄り、二人のすぐ後ろで、縄に縛られている賊の頭、トキジに視線を向ける。

トキジは自分から縄についたのだ。


「……あんたが賊の頭?カワジって奴が、他の男共にしこたま酒を呑ませて酔い潰したらしい。何か企んでたみたいだけど……その顔じゃあ、何も知らなかったみたいだね」


トキジは先程まで半信半疑だったが、本当に裏切り者が居たと分かり、苦しそうに顔を歪ませて、唇を噛み締めていた。

そうして、三成が一歩前に進み出て、が聞いたという真実を家康に報告する。



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