イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第16章 熱情 後編〈石田三成〉
……例え、どんな処罰を受けようとも。
この男の存在を、今すぐ消したい。
「様に手を出した罪、万死に値します。……どうぞ苦しみながら地獄へお引き取りを」
そう言って刀に力を籠めるのを見て、が三成の身体に、すがるように抱きついた。
突然の温もりに、三成はビクリと身体を震わせる。
「ダメだよ……!!絶対ダメ!!……三成くんが、そんな風に誰かを殺めるなんて……っ!」
「……様……?」
「お願い、止めて……!三成くんが、壊れちゃうよ……っ…………」
次第にから漏れ聞こえてくる嗚咽に、三成は手にしていた刀を落として、我に返った。
そうして、一瞬だけの身体を自分から引き剥がし、向き直って抱き締め返す。
「三成、くん……?」
「様……!申し訳ありません、私は……っ」
「どうして謝るの?三成くんは何も…」
「……私の力不足です。大切な貴女を守れず、危険に晒して……」
「三成くんは悪くないよ。こうして私を助けに来てくれた。……だから、いいの。ありがとう、三成くん」
「様……」
「それに……」
「……?」