• テキストサイズ

イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18

第14章 熱情 前編〈石田三成〉




「らしくねぇお姫さんだな。それに、もっと怯えてるかと思ったが……腹の痛み以外は大丈夫そうだな」

「あ、はい……」

「殴って悪かった。……まだ結構痛いだろ?ゆっくり休め」

「…………」


は違和感を覚えた。
どう考えても、この青年は悪人じゃない。そう思えた。

は小さく喉を鳴らし、思いきって口火を切る。


「あの……何故、こんな事をしたんですか?」

「金の為さ。あんたと引き換えに、金を貰う」

「それは、本当に貴方が考えた事ですか?」


の質問に、賊の頭はふっと口元を緩める。
そして、の隣に腰を下ろした。


「なんだ。もう俺に情が湧いたのか?とんでもなく甘ちゃんだな。そんなんじゃ、マトモに生きていけねーよ?」

「わ、私が甘いのは分かってます!でも……っ」

「へぇ。……なら、少しだけ教えてやる。世の厳しさってやつを」

「え?」

「目ぇ閉じろ。それと……俺の名はトキジだ」

「…っ!?」


唇に、柔らかな感触。
僅かな隙間をこじ開け、トキジの舌がの口内に浸入してくる。

抵抗しようとしても、躰に力が入らず、簡単に舌を絡められてしまう。


/ 373ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp