イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第13章 独占欲には蓋が出来ない〈徳川家康〉
の後ろから手早く着物を合わせ、腰紐を結び、おはしょりを整えようと身八つ口に手を入れたその時―――……
「あっ……!」
「!」
の躰がビクリと震えた。
艶を帯びた短い声音に、家康の手が止まる。
着物の下には、当然下着代わりの襦袢を着ているのだが、家康の手が軽く胸の先端を掠ってしまった。
薄く滑らかな生地の為か、はその刺激に思わず反応してしまったのだ。
は反応してしまった事と、零れてしまった自分の声に、恥ずかしさのあまり顔を赤面させる。
耳まで真っ赤なに、家康は動けずにいた。
(……ごめん、なんて言ったら……余計に意識させてしまうかもしれない。かと言って、このまま続けるのも……)
家康がそう考えあぐねいていると、が小さな声で言葉を紡ぐ。
「へ、変な声出して、ごめんなさい……」
チラッと見えた横顔から、が瞳に涙を溜めているのが分かる。
家康は少し申し訳なく思いつつも、胸の奥がじわりと熱くなっていくのを感じた。