イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第13章 独占欲には蓋が出来ない〈徳川家康〉
しゅるしゅると帯紐と帯を解かれて、は顔を真っ赤にしながら着物を引っ張り合わせる。
すると、家康は眉根を寄せながら、苛立った声を出した。
「……あのさ、着物掴むの止めてくれる?手、離して」
「い、嫌です……!どうして急にこんな事……」
がそう言うと、家康は溜め息をつきながら、面倒くさそうに説教のような説明を始めた。
「あんたの着物、直してあげるだけだから。というか、何でこんなに着付けが下手くそなの?」
「え?!あ、着物?……確かに、少し着崩れしちゃったな、とは……思ってましたけど……」
「少し?どの辺が少し?何度も裾を踏んづけて転びそうになってたくせに。……今までどうやって生きてきたのか甚だ疑問だよ」
「す、すいません。……でも、何もそこまで言わなくても……着付けなんてたまにしかした事なかったし」
「は?」
「い、いえ!何でもないです!宜しくお願いします!」
がボソッと呟いた言葉が気になったが、家康はそのまま着付け直しを再開する。