イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第13章 独占欲には蓋が出来ない〈徳川家康〉
「せめてものって……」
「あんたのミジンコ程の防衛反応はどうでもいいから、ちょっとこっちに来て」
「わっ!ちょっ……家康さん?」
突然、家康に手首を掴まれて、廊下に雑巾を落としてしまった。
「待って下さい!」と、は慌てながらそう伝えるが、家康はまるで何も聞こえていないかのように、ズンズンと進んでいく。
「あの……どこに行くんですか?」
「……俺の部屋」
「家康さんの部屋?」
「ここから近いからね。他の部屋でも良いけど、誰か入ってきたら面倒だし」
は、益々訳が分からないといった顔で首を傾げる。
そのまま引っ張られるように進み、まもなく家康の部屋へと辿り着いた。
襖を開けて、二人一緒に中へと入る。
「襖、閉めて」
「……はい」
パタンと襖を閉めて、家康の後について部屋の奥まで進むと、家康がピタリと止まった。
そして「後ろ向いて」と言われ、は言われるがままに後ろを向くと、突然帯に手を掛けられてギョッとする。
「い、家康さん?何を……っ」
「黙って」
「黙ってって……!?」