イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第11章 消せない熱 続編 第五幕〈徳川家康〉
そうしてを抱き上げて、家康は人目のつかない所まで移動する。
先程の一件で遠巻きにだが、軽くギャラリーが出来ていたのだ。
家康は一瞬だけギャラリーに視線を向けてから、その場を後にした。
その視線には無言の圧力があり、ギャラリー達はそそくさと散っていった。
泣きじゃくるを抱いたまま、家康は近くの公園のベンチに腰を降ろした。
そして安心させるように、の目元にチュッと口付けをする。
「……ぅ……っ」
「、不安にさせてごめん」
「ううん……私が勝手に、不安になっただけ、だから……」
「……いや、今回は本当に俺が悪い。不安にさせるって、分かってたのに……」
家康が何度目か分からない謝罪を口にした後、泣いていたが突然ふふっと笑った。
「……急にどうしたの」
「だって。家康にこんなに謝られたの初めてだったから」
「いつも俺が悪いと思った時は、ちゃんと謝ってるでしょ」
「そうだけど……何回も何回も謝ってくれるから」
「だって本当に……」
「ストップ!」
「すと……?」
「止まってって意味」
「……」