イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第9章 消せない熱 続編 第三幕〈徳川家康〉
「色々ありがとう!佐助くんも、何か困った事があったら連絡してね!」
「ああ、ありがとう。それじゃ、また。家康さんも。」
「ああ」
「うん、またね!」
佐助が行ってしまった後、しばらくして、は伝票が無い事に気付いた。
いつの間にか佐助が支払いを済ませてくれていたらしい。
こんなところまで、流石忍者。
LINEでお礼を送信した後、久々の我が家であるアパートへ向かう為、は家康と一緒に駅へ向かい、電車に乗った。
家康にとっては、初めての電車に、初めての人混み。
が心配そうに家康を見上げると、ちょうどカーブに差し掛かり、電車が大きく揺れた。
「きゃっ……」
「……っ!」
よろけた身体を、家康に抱き留められる。
腕の中に、ぎゅっと閉じ込められて、の鼓動がドクンと跳ねた。
(顔が熱い……それに、何で私……)
の身体は、微かに震えていた。
今までも、家康には何度もドキドキしてきた。何度も抱き締められてきた。
なのに、どうしてこんなに、震える程ドキドキしているのか。
(……現代だから?周りに人がいっぱい居るから?分からない。分からない、けど……)