第6章 俺の興味。
跡部の奴が生徒会で遅れるってことで今日は自主練だった。自主練だからって怠慢は許されねぇ。俺は都大会にもシングルスで出場が決まっている。都大会からはレギュラーも3人出ることになる。その一人ってわけだ。
部室では既に着替えを済ませた岳人と滝が出て行くところで、俺も着替えを済ませ、長い髪をまとめ直した。
「おい忍足、着替えたらちょっと付き合えよ。」
「なんや宍戸、何の誘いなん?」
「あ?練習に決まってんだろ!」
「まぁええけど。」
丁度同じタイミングで部室に来た忍足に声をかけ練習に付き合ってもらうことになった。身支度を済ませ部室を出ようとすると丁度跡部が入ってきた。
「あれ、今日生徒会やなかったん?」
「あぁ、予定が変わった。自主練は中止、レギュラーはAコートに集まるよう言っとけ。」
「頼んだぞ。」
そう言ってドアはパタンと閉まった。
「都大会への調整かいな?」
「そうだろ。仕方ねぇ、岳人と滝に言ってくるか。」
先に出て行った岳人や滝に声を掛けようと歩き出すと、忍足がジロー昼寝やわ、ちょっと心当たりあんねん、呼んでくるわ。そう言って行ってしまった。