第4章 眠っていた記憶
乱歩side
いやな予感がした。そして走っていた。彼女が居るハズのパトカーへ。
敦「パトカーがない…?!!茜さんっ…!!」
ヅッキュウゥウン!!
乱歩「…銃声?!」
銃声に警戒しながら戻ると…刑事が倒れていた。
そこにはキヨさんの格好をした者が立っていた。キヨさんでは、ない。
??「ふぅ。思ったより弱い男でしたね。まあ、その方が助かりますけど。」
乱歩「君は…樋口?」
樋口「! 貴様、名探偵か。ならば…排除するのみ!!」
樋口はそう言って、銃口を僕に向けた。引き金を引き、弾が空気中に放たれる。だが、僕は痛みも何も感じなかった。敦君が僕を守ってくれたのだ。
樋口「…人虎か」
敦「御前、茜さんが何所に居るか知ってるだろう?そして連れ去った目的は何だ!!」
敦君は、樋口が動けぬよう、樋口の両手を拘束する。
樋口「彼女は元ポートマフィア中原中也傘下の女なのだと聞いて「喋り過ぎだ」
樋口の声を遮った声の主は___
樋口「あ、芥川先輩!」
敦「芥川…。」
敦君は、樋口の腕を押えていた手を離し、芥川を睨みつける様な目で見た。
そしていつもの流れで人虎と禍犬の戦闘かと思えば、
芥川「樋口。護送が完了した。マフィアに戻るぞ。」
樋口「はい、先輩。」
芥川は敦君に見向きもせずに去ろうとした。
芥川「人虎、今日は貴様を殺さぬ。だが…貴様は何時かこの手で殺す。」
敦「___!!」
芥川「樋口。」
樋口が此方に向け、何かを投げる。
敦「__手榴弾?!!」
敦君は僕を抱え、爆発を回避しようとする。…本当に手榴弾か?
乱歩「!! 違う!!敦君!これは…」
ぷしゅうう、と音を立てて中から煙が噴き出す。
乱歩「煙幕…!!」
敦「な、くそっ…。」
手榴弾型煙幕は思ったより低範囲の物だったらしく、直ぐに抜け出すことができた。
だが、もう芥川と樋口の影は無かった。