• テキストサイズ

幻想〘HQ〙

第9章 恋しよう*岩泉一


~葉月side~


生まれは宮城だが父の仕事の為
6歳から東京で暮らしていた
17歳の春やっと宮城に帰って来た
元気にしてるかなハジメ.....


最後に連絡を取ったのは中学三年生の時


"高校は青葉城西を受ける
そんでウシワカの奴を叩きのめす!!"


高校に入ってからは連絡が途絶えてしまった
LINEを送るも既読がつくことは無かった
きっと部活が忙しいんだろうと
寂しいがハジメからの連絡をずっと待っていた


「葉月、仕事が落ち着いたんで
宮城に帰ろうと思う
行きたい高校はあるか?」


父からそう聞かされて即座に
"青葉城西高校に行きたい!"と答えた


手続きに少々時間がかかり
始業式には間に合わずみんなよりも一週間遅れで
登校することになった クラスは3年6組


『東京から転校してきました
山城葉月です』


挨拶をして事前に受け取っていた教科書で授業を受けた


「葉月ちゃんお昼はお弁当?」


やたらキラキラした笑顔を振りまく男子が声をかけてきた


『ううん。学食に行こうと思ってるの』


「じゃあ及川さんが案内してあげるよ♡」


学食についてキョロキョロとあたりを見回した
もしかしたらハジメに会えるかもって期待したけど
残念ながらそれらしき人はいなかった


"彼氏いるの?"
"どんな男子がタイプ?"
"及川さんはどう♡"などと
しつこく聞いてくるので
"及川君はタイプじゃない"と
にっこり微笑んで言った
その後も及川君はめげることなく話しかけてきて
放課後も校内案内をかって出てくれた
よくよく聞いてみると及川君はバレー部の主将らしい
ハジメに会えるかも!と部活を見たいとお願いした


「おせぇぞクソ川!!」


「ゴメンゴメン
転校生に校内を案内してたんだよね☆」


及川君の後ろからひょこと顔出すと目の前には
幼い頃の印象を少し残して男の子らしく育ったハジメの姿があった


『やっと見つけた!』


つい嬉しくて思いっきりハジメの胸に飛び込んだ
がっしりした腕でしっかりと受け止めてくれた


/ 86ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp