第5章 アナタまでの距離*国見英
珍しく少し早起きをし部活に向かった
体育館横で葉月がスポドリの準備をしていた
「葉月さん」
『な、なに国見君?』
「"英"です葉月さん」
『あ、英...くんなに?』
「今日は俺が連れて行きたい場所があります」
『連れて行きたい場所?』
今日は葉月の誕生日
いつもの店と違う所の"カップル限定スイーツ"を
堪能させてあげようと色々とリサーチした
「楽しみにしててくださいね」
にこっと微笑むと顔を赤くして小さく頷いた
昨日気づいた
俺が笑うと葉月さんは顔が赤くなる
"葉月ちゃんは国見を好きだ"
花巻さんが言ってたことは本当らしい
「国見、今日調子いいな」
「そう?いつもと同じ」
「葉月ーお誕生日おめでとう!!」
『ありがとう秀』
「......」
「く、国見?」
「なに金田一」
「!?何でもないっ」
何で俺より先に言うんですか矢巾さん
「矢巾!サボってんじゃねえトス上げろ!?」
「ハイ!!?」
「国見今日調子悪いの?」
「いいえ
矢巾さんのトスが打ちにくいだけです」
「ええ!!?
ご、ごめん今度はちゃんと上げる!」
「もういいです
今日は矢巾さんのトス打ちません」
「矢巾~国見になにしたの?」
「えっ!何もしてませんよ!!」
「いやいやお前が気づいてないだけ」
「俺何したんですか?」
「それは自分で気づかないとな」
「おい!今日部活終わりださっさと片付けしろよ」
「「「オース!!」」」
「お待たせしました」
『大丈夫だよ』
「では行きましょうか葉月」
『うん英///』