第4章 甘い物にはご用心*花巻貴大
「えっなに?聞こえな~い
もっと大きな声で言ってよ🎵」
『~~//』
「ほらほら早く言って♡」
体育館裏に二つの影があった
及川が葉月の顔の横に手を付いて
微笑んでいる
居たーっ!
及川の奴葉月に触るんじゃねーぞ!?
『す...』
「ちょっと待ったーーっ!!」
『た、貴大何でここにいるの?!』
「あっれ~マッキーどうしたの~?」
「葉月コイツは及川だぞ良いのか!!?」
『え?うん』
マジかよ....
「あっはっは良かったね葉月ちゃん
脈ありありだよ~🎵」
は?なに言ってんだムカつく
ガックリ項垂れる花巻を見て
楽しそうに笑う及川を
ジトッと睨みつけた
「葉月ちゃんあのね.....」
及川が何か葉月に耳打ちをした
すると一瞬で顔が真っ赤に染まった
「それじゃあ及川さんもう行くね~
あっマッキー」
「あ"?なんだよ及川」
「葉月ちゃんって
とっっても甘いね♡
ご馳走さま~🎵」
と花巻の耳元で囁いて去っていった
甘い?葉月が?
『あ、あのね貴大...』
及川になに言われた?
『話が....』
葉月が喋りだすもチャイムが鳴り出した
『あ、休み時間終わっちゃっう!
貴大ご飯食べた?
私まだなんだよね
話はまた放課後にするね!?』
慌てて走り出した葉月の後ろ姿を
花巻は見つめることしか出来なかった
ご馳走さまってなんなんだよっ!!?
及川に言われたことが頭を占領する
"葉月""甘い""ご馳走さま"
そしてたどり着いた花巻の答えは
「まさかな~そんなことナイナイ」
モヤモヤした気持ちで午後の授業を受け
放課後を待った