第1章 彼女は王様の妹*及川徹
「ねえねえ葉月ちゃん
今度及川さんとデートして♥️」
『まだ言ってるんですか?』
「しつこいぞクズ川!」
もー岩ちゃんうるさいな~
「遅いぞ葉月」
『あっ飛雄ゴメンお待たせ』
は?
「お前が付き合えっつーから
澤村さんに言って早く終わったんだぞ
遅れてくんじゃねえよ!」
え?
『もう、ゴメンってばお詫びに
今日は飛雄の好きなもの
作ってあげるから ね?』
「許す」
「ええーーっ!!?」
「『何ですか及川さん?』」
「何で何で!?」
「『何言ってるんですか?』」
「おおっ息ピッタリだな!」
「凄いなっ」
「"凄いな"じゃなーい!!
どういう事葉月ちゃん!
及川さんのお誘いは断るのに
なんでトビオちゃんとデートなんてするの!?」
「すみません及川さん葉月は俺の...」
「あー聞かなーい!聞こえなーい!
トビオちゃんの言う事なんか聞きたくないもんね!?」
冗談じゃないよ!何でよりにもよって
トビオちゃん何かと付き合ってんの!?
ぜっ~たい奪ってみせるんだからね!!?