第11章 近距離と遠距離
朝いつもの時間にアラームで起こされた
だけどよく眠れなかった私はぼんやりしていた
(あ、いけない。お弁当作らなきゃ)
慌てて支度を済ませてキッチンへ向かった
昨日意地悪された仕返しをしようと思い付き
お弁当に仕掛けした
彼が起きてくる前に蓋を閉めて
お手紙を用意して一緒に包む
「よし、出来たw」
丁度その頃、彼が起きてきた
「・・はよぅ・・・」
「おはよう、ハルさん。」
「ん・・・・るぅ・・ご飯。」
「はい、直ぐに出来るから先に顔を洗って用意してきてねw」
「・・・わかった・・・」
並べた朝食を二人で味わい
いつものように家を出た
駅前でいつものようにやりとりを交わす
「今日もいい子で勉強して来いよ。」
「今日も頑張ってお仕事してきてねパパw」
「パパって・・・るぅ・・・覚えてろよ?」
「忘れるw」
コツンと軽くおでこを弾かれた
「痛い・・・w」
「知らねぇw」
「遅刻しますよ?パパw」
「遅刻しますよ?お嬢ちゃん。」
二人同時に吹き出して
お互いの目的地に向かった
(ハルさん、お弁当開けたら絶対びっくりするだろうなw反応が楽しみだw)