第11章 近距離と遠距離
陽斗side
昨日はるぅの面白い一面を見れたな・・・
さて今日のお弁当は何だろうな
昼休みに自分の席でお弁当を広げようとした時だった
いつものように社長がやってきた
「陽斗~!!いつものあるか?」
お弁当の入った袋を開けるといつもの容器よりも
大きいものが入っていた
中身を見ると卵焼きだけではなく他のおかずも入っていた
「グレードアップしてる・・・」
「本当か!?w」
横で社長は嬉しそうにおかずを食べ始めた
俺はいつもの手紙を広げて読む
“今日のお弁当はお花畑☆”
と一言と、いつもの似顔絵・・・
(お花畑ってなんだ?)
そう疑問に思いつつ弁当箱を開けた
俺は見た瞬間蓋を閉じた
その行動を見ていた社長が
「変なものでも入っていたのか?陽斗。」
「いや・・・そういうわけではないんですけど・・・」
そして無理矢理蓋を取られてしまい中身を見られた
「こりゃまた見事にかわいい弁当だなw」
そう・・そこには言葉通り
お花畑のようなデコ弁が見事に施されていた・・・・・
(何の嫌がらせだ?これは・・・w)
見られてしまったお弁当を隠す必要もなくなり
そのまま普通に食べ始めた
しかしタイミング悪くそこにお昼を
コンビニで購入した同僚が帰ってきて
見られてしまったのだ
「陽斗・・・お前そんな趣味があったのか?w」
そんな言葉に社長がすかさず突っ込んだ
「何言ってるんだ?佐野・・・陽斗の弁当は愛情弁当だぞ?w」
「え?何?陽斗彼女出来たのか!?」
「できてないって言ってるだろ・・・社長もいい加減なこと言わないでくださいよ。もう持って来ませんよ。」
「いいぞ。家に食べに行くから。」
「ぶっ!!!!!」
俺は食べていた弁当を吹き出した。
「おい、陽斗汚いw」
絶対に今度から誰も居ない所で食べようと
心に決めた日だった