第9章 お弁当と手料理は・・・・
そして夕刻・・・・
部内には帰る社員と残業している社員でまばらだった
俺はPCに集中していた
そこへ部長がやってきた
「玉城、明日出張になったんでな、会議の進行頼みたいんだが・・・大丈夫か?」
「はい、大丈夫です。出張急ですね。」
「あ・・・あぁ、先方さんが急に都合がついたと言ってきたんでな・・・」
「そうですか。分かりました。」
部長の若干挙動な点を感じたがそのまま流した
部長は会議資料を俺に渡すとそそくさと帰って行った
会議資料を見終わり
していた作業も終わった
時刻は20時を過ぎていた
(もうこんな時間か・・・・)
携帯を取り出しメールを送った
送信完了を確認した俺は鞄を持って会社を出た
電車は意外と混んでいて今日が金曜日だということに
気がついた
(そうか・・・明日はるぅも休みだな・・・弁当ないな。外食でいいか・・・面倒だが)
そんなことを考えながら自宅について
いつものようにインターフォンを鳴らす
しばらくしていつもの声がする
「はい、今開けます。」
解錠を確認するとエントランスに入り
エレベーターへ向かう
エレベーターで15階まで上がり
部屋の前で鍵を取り出し
ドアを開ける
玄関ではるぅが笑顔で出迎えてくれる
今まで一人暮らしだった俺に
おかえりを言ってくれる人がいなくて
最初は不思議な気分だった
だけどそれは思いの外居心地がいい感情を
沸き起こしてくれている
だから俺はお弁当箱を渡しながら
「ただいま。」
を、伝える
「お風呂湧いてますよwご飯ももうすぐ出来ますからねw」
「あぁ、ありがとう。今日も美味しかったです。」
「フフフwそれは良かったです。」
「そして卵焼きをまた一個取られましたw」
「フフフwよっぽど気に入られたんですねw」
「あぁ、だから悪いけど、今度お弁当作る時に、卵焼きだけ、別に余分に作って欲しい。」
「お弁当はいいんですか?」
「うーん、卵焼きだけでいいような気がするw」
「はい、わかりました。美味しいの作りますねw」
「はい、お願いします。」
そうして俺は風呂場に向かったのだった