第9章 お弁当と手料理は・・・・
学校に着いて教室に向かう
この学校に私の親しい友人はいない
個人的に連絡を取るような仲良しごっこもしない
それはこの学校が中学校からのエスカレーター式だからだ
私が対人恐怖になったのは中学校の時
それを知っている周りは私と深く関わろうとしない
共学校ではあるが授業に寄っては男女が一緒の教室になるが
ほとんどの授業が男女別になる
クラスメイトは挨拶を交わすぐらいで
私もほとんどの時間を一人で過ごす
それを寂しいとは思わない
むしろ気を使わなくて済む分楽だと思える
今の私にはたくさんの友達は重荷になってしまう
今は自分の周りに居る人を大切にしたい
お姉ちゃんも雅人さんも
そしてハルさんも・・・・・・
休憩時間になった時担任に呼び出された
「進路希望最終調査はあのままでいいのか?」
私は進学も就職もしないと書いた
1年後にお姉ちゃんがどうなっているかわからない
海外に追いかける事になるかもしれない
逆にこっちにお姉ちゃんが戻ってきてるかもしれない
そんな状態で進学してお姉ちゃんに迷惑をかけたくない
就職しても今の私にはちゃんと出来る自信がない
その会社にも迷惑をかけるなら
今はしないほうがいいと思う
その素直な気持ちを先生に伝えた
「そうだな、大野がそう決めたなら仕方ないな。だけど、いつでも変更は可能だからな。したくなったら言えよ?就職も進学も。」
「はい。ありがとうございます。」
「所で、お姉さんから連絡が有ったんだが、今は保護者代理になってる人は大丈夫なのか?」
「はい、とても良くしてくれているので、慣れてきました。以前により学校も近くなりましたので通いやすいですし。」
「そうか・・・何かあったら言えよ?」
「はい。」
担任のこのセリフも信じられない
私が対人恐怖だからなのかわからないけど
あんまり信じられないのだ
先生としての社交辞令的な言葉にしか思えない
あと1年で終わる学校生活の中だけで関われば良い
もうそれ以降は関わりたくないと思える存在だった